既にアジア健康構想においては、アジア各国で「1 医療・介護」「2 ヘル アフリカ全体としては、豊富な天然資源を有し、人口10億を抱え、インドと同程度の規模を持つ将来性ある地域である。今後、アジアなどの他の途上国の人口増加が鈍化していく中、アフリカ地域は着実に人口増加が続き、2050年には20億人を突破するとの予測もある(第Ⅱ-4-1-2図)。また、過去5年の経済成長率は約5%で推移(第Ⅱ-4-1-3図)しており、今後、巨大なアフリカ経済圏の形成が期待できる。天然資源については、プラチナ、クロム、銅などの鉱物資源の他(第Ⅱ-4-1-4表)、原油、天然ガスも埋 … 3)医療 医師・看護師の確保 →医師・看護師一人に対する身体的・精神的負担が大きくなり がち。 →離島・へき地医療を志す総合医の不足。 専門科目がない →専門科医がいないため本土へ通院か、巡回診療となる。 十分とは言えない施設や医療機器 そんなアフリカでどのような医療スタートアップが登場してきているのか。是非とも注目していただきたい。どれもアフリカの医療現場における課題を解決し得るサービスである。 アフリカの医療スタートアップを3つご紹介 Kangpe 日本独自のビジネスモデル「配置薬」を通じ、アフリカの医療へのアクセスが困難な方々へ、手軽なプライマリケアの手段を届けたいと考えています。その為に現地で「本当に必要とされる薬」を調査、生の声を聞い... - クラウドファンディング readyfor Copyright (C) 1995-2020 Japan External Trade Organization(JETRO). (2)医療提供の場の不足 (3)機材、薬剤などの不足. 誘致, 「強靭(きょうじん)な保健システム促進」――ケニア・ナイロビで2016年に開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD 6)で挙げられた優先分野の一つである。アフリカの医療分野においては援助や研究面での貢献のみならず、民間レベルでの一層の関係構築が求められよう。近年では日本企業・団体が同分野でさまざまアプローチを展開、新たなビジネスが萌芽(ほうが)している。3社・団体の事例を紹介する。, 東南部アフリカ共同市場(COMESA)や東アフリカ共同体(EAC)といったアフリカの主要な地域経済共同体に加盟しているケニアには、医療分野でも多くの外資企業や国際NGOが地域の拠点を構える。米国商務省によれば、COMESA域内で活動する製薬関連企業の約6割がケニアに拠点を置くという。例えば医薬品メーカーの英国グラクソ・スミスクラインやアストラゼネカ、医療機器の米国GEヘルスケアやオランダのフィリップスなどもケニアに進出しており、サブサハラアフリカにおける広域的な活動拠点にしている。, スウェーデンの政府機関ビジネススウェーデンのリポートによれば、2015年のケニアにおける医療市場(病院施設、医薬品、医療機器、診断、保険)の規模は35億ドル程度であり、今後19年にかけて年率10%程度の拡大が予測されている。貿易統計を見ても、医薬品はケニアの主要輸入品の一つ。一方、がんや心血管疾患の患者が増加傾向にあり、国民の医療へのアクセス向上が課題となっている。, ケニアでは13年の大統領選挙後に新たな政策が打ち出され、中央政府から地方の郡政府への分権が医療分野でも進む。郡政府の裁量権拡大に伴い、各地で医療施設を整備する動きなど、地方レベルでの新たなビジネス機会につながるとも考えられる。また17年度予算案では、特定の病院向けの付加価値税(VAT)免除なども検討されている。主な関係官庁は保健省をはじめ、薬剤毒薬局(PPB)、医療供給庁(KEMSA)などがある。17年大統領選挙後の新政権では制度改革もあり得るため、今後の方向性に注目すべきだろう。, 日本はこれまでエイズ対策や病院整備などの分野で支援を実施したほか、ケニアに拠点を設ける長崎大学がマラリア媒介蚊や熱帯感染症の研究を行っている。, 日本企業・団体は近年、ケニアや隣国のタンザニアなどで多様な取り組みを展開している。以下では医療機器輸出、置き薬の普及・BOPビジネス、現地拠点設立といった活動事例を紹介する。, まずは、医療機器の輸出を手掛けるタカラベルモント(本社:大阪市)。デンタル(ユニット・チェア・ライト、レントゲン)・医療機器(診察台、手術台、産婦人科機器など)、理美容機器(理美容椅子やシャンプー設備)、化粧品などの製造販売を主要事業とする。同社は欧米やアジアに拠点を設けており、海外事業も積極的に展開している。中心となるのはデンタル機器。加えて検診台などさまざまな商品を欧米・アジアを中心に50カ国以上に輸出している。, アフリカについては、南アフリカ共和国向けに、デンタルユニットなどを30年以上にわたって輸出してきた。特に民間クリニックを中心に販売され、同国内で30~40%の市場シェアを獲得しているという。西アフリカのガーナ向けにもデンタルユニットを輸出、17年にガーナ大学に設置が完了したところだ。同社はデンタルユニットをケニアにも輸出しており、私立病院などで使用されている。今後のアフリカでのさらなる販路拡大に向け、周辺国での展開の可能性を模索し始めたところで、ケニアの現地パートナーと共にまずは隣国エチオピアの市場獲得に取り組もうとしている。, AfriMedico(本部:東京都)は、タンザニアで配置薬(置き薬)システムの普及に取り組むNPOである。高品質な日本の医薬品をアフリカに届けることで、現地住民の健康増進と日本の製薬業界の発展という二つの目標達成を狙う。15年に設立された同団体を率いるのは、代表理事の町井恵理氏。16年にフォーブスジャパンの「世界で闘う日本の女性55人」に選ばれるなど、若手起業家として注目を集めている。タンザニアへの進出を決めたのは、人脈があったことに加え、市場性や社会の安定性、周辺国への展開可能性などを考慮した上でのこと。単なる慈善活動ではなく、地元雇用の拡大などをも目指している。現地ではタンザニア人のマネジャーなど約10人のスタッフが同団体の活動を支えている。現在は、商都ダルエスサラームから陸路で2~3時間離れたブワマ村で、主に国内調達した医薬品を取りそろえて「置き薬ステーション」を運営している。住民にマラリア予防などの重要性を意識させ、セルフメディケーションを促すのも、同ステーション設置の狙いの一つだ。それが医療費の抑制につながり、現地政府の財政改善に貢献できるとの考えだ。, 今後、医薬品を日本からも調達するべく可能性調査を実施。当局との交渉を続け、申請準備を進めている。2カ所目の「置き薬ステーション」の開設も準備中だ。16年にはナイロビ開催のTICAD 6ジャパンフェアにも出展した。ケニアをはじめアフリカ諸国から問い合わせがあり、将来的な事業展開に手応えを感じている。, 武田薬品工業(本社:大阪市)は、10年から企業の社会的責任(CSR)の一環として「タケダ・イニシアティブ」を開始した。アフリカにおける保健医療人材の育成などを支援しており、16年からはケニア政府のデジタル出生記録プログラムに協力し、子どもの保健医療アクセスの改善に取り組んでいる。TICAD 6ではナイロビ大学などケニアの3機関とMOUを締結。3機関にはがん専門医の育成や糖尿病などの疾病教育を行うとともに、国際的な治療のガイドラインを学んでもらう。また、専門病院につなぐ一般医などの知識の底上げを目指すほか、移動健診車を用いた地方でのスクリーニングも実施しているという。, さらにサブサハラ諸国における医薬品へのアクセス改善を目指し、16年8月にナイロビに駐在員事務所を設立した。現地でのプレゼンスを高めつつ、自社製品の販売登録を目指して準備中だ。今後、MOUの経験も生かしながら、市場調査やパートナー選びを進め、同社製品の販売可能性を見極める。, アフリカで医療ビジネスを進めるには、現地の薬事制度の整備、薬事当局関係者のキャパシティービルディングが求められよう。当局で審査を担当する人材が不足気味だとの指摘がある中、人材育成は重要なテーマとなりそうだ。国により認証基準が異なるため、申請者のコスト負担は大きくなる。各国間でルールの調和(ハーモナイゼーション)が進められれば、企業の積極的な進出を後押しできよう。現地政府に対する法制度整備の支援も効果的なのではないか。, 物流や通関分野での問題も指摘される。特に地方では道路などのインフラが未整備であり、アクセスが悪いケースも多い。商品の発注後に現地の通関や輸送などで納期が遅れると、品質劣化につながる恐れがある。, どの国においても医療機器や医薬品を流通させるには、現地当局への申請や登録の手続きは欠かせない。これを円滑に進めるため、現地市場に精通したパートナーを選ぶことも重要だ。また、欧米の先行企業からは成功事例やノウハウを学ぶことができる。アフリカにおける連携の可能性もあるだろう。17年1月のダボス会議(世界経済フォーラム年次会合)では、国境を越えた官民連携“Access Accelerated Initiatives”が提唱された。開発途上国の非感染症疾患対策を強化するためだ。日本や欧米の製薬企業などもこのメンバーに名を連ねており、アフリカを舞台にした医療分野での新たな国際連携の動きに注目したい。, 外国人材を活用したビジネスの拡大や外国人材を積極的に受け入れる地域の取り組みを紹介. 南部アフリカのエイズ危機を、あらゆる手段を尽くして解決するのだ、という国際社会の意志が確立されていなければ、南アフリカ政府としても、おいそれとは抗エイズ治療の公的医療への導入には踏み切れません。 翻って、世界の状況を見てみましょう。 All rights reserved. ジェトロの海外ネットワークを通じて収集した最新のビジネスニュース・レポートなどをお届けしています。, 各国・地域の基礎情報や制度をご覧になりたい場合は「国・地域別情報」をご覧ください。, 海外ビジネスの目的にあわせてご利用いただける、ジェトロのビジネス情報とサービスをご案内します。, 外国企業 (2020年12月28日). める。これにより、アフリカ固有の課題を念頭に置いた持続可能なヘルスケアの 構築を目指す。 2.実現すべき理念 (1)アフリカにおける富士山型のヘルスケアの実現. アフリカ. アフリカが直面する課題とわが国の対アフリカ外交 (6月30日北海学園大学における講演に加筆したもの) 平成12年6月30日 中近東アフリカ局長 榎 泰邦 (はじめに) 「本当に、腹が立つ。こっちの人間とミーティングの約束をしても、まず守られない。20年前からまったく変わらない」 今年2月、アフリカ東部ウガンダの首都カンパラ。街を見下ろす丘の上に立つホテルの喫茶店で出会ったスウェーデン人女性が、イライラしながら話した。何回か試みた後、電話に出たウガンダ人男性は「大事な用事が入ったから」と言い訳したという。 「だったら、なぜそのことを事前に伝えないのか。信じ … 医療者の量は満ちて来たのですが、 医療者が都市部に集中し. マリはアフリカ諸国の中でも特に衛生状態や医療事情の悪い国の一つです。短期滞在や長期滞在にかかわらず,さまざまな健康上の問題が生じる恐れがありますので十分注意してください。 (1)衛生事情 医療人材を急激に大量に作ったために. 経済成長および高齢化(アフリカ→アジア→欧州)に伴い、疾病構造が変化。 アジアは感染性疾患が減少、非感染症や生活習慣病が増加傾向、アフリカと欧州の中間的な位置にある。 1-1.市場動向(医療全体) 10. <南アフリカ関連ニュース> 死因の第1位がエイズ 死者の3分の1 (毎日新聞) - 5月20日10時43分更新 【ヨハネスブルク白戸圭一】南アフリカの公衆衛生に関する独立調査機関、医療研究評議会は、同国国民の死亡原因のトップがエイズであると結論付けた調査報告書を作成した。 (2020年01月10日), 原産地証明新ルールCAROTAR 2020で、一時期通関現場に混乱(インド) アフリカ地域における教育開発の現状と課題 途上国の教育課題の多くがアフリカ地域において顕在化している。このような問 題に加え、 hiv!aidsの蔓延は教員養成に深刻な影を落としている。たとえば、 アフリカ シリーズ / アフリカの医療課題解決のための官民連携【面白記事 Vol. 2020年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)(2020年12月), グリーン水素で世界の水素利用牽引役を目指すドイツ jicaの保健医療協力が目指すもの 保健医療課題への取組の重点事項 ・uhcを目指した保健システム強化 保健人材育成、保健医療サービスへのアクセス向上・サービス利 用負担軽減のための政策・制度の導入、トップレファラル病院 61(2020年6月17日配信)】 Samuel Imanishimwe 水曜日→「テクノロジー」、「イノベーション」、「スタートアップ」。 (2020年12月11日), 米中貿易摩擦の日本企業への影響(その1)対中制裁関税などへの対応に苦慮 1-2年程度の就学で「医療者」としたため、 現在になって人材の質が課題になっています。 また日本と同じように. 過疎化が進行する地方都市において、医師不足は大きな課題だ。日本地域医療情報システムの発表するデータによると、人口10万人あたりの医師の人員数は、全国平均が237.28名なのに比べ、長野県上伊那医療圏では151.92名。県内の大学で学んでも都市部の病院に就職するケースが多く、伊那市に戻ってくる医師は多くないという。 また、伊那市では平地だけでなく山間地域にも多くの患者が住んでいるため、往診にあたっ … 2.低受診率から受診後の高死亡率. アフリカ地域 国・地域別に感染症の流行状況、予防方法、体調が悪くなった場合の対応などの情報を掲載しています。 調べたい国・地域をクリックしてください。 課題検討会までの経緯 アフリカは天然資源が豊富なことから、石油や鉱物、木材といった天然資源を諸外国へ輸出することで、近年経済開発を進めています。そして、その天然資源を目当てに、日本を含む多くの先進国がアフリカに投資しています。 3.衛生面での環境の劣悪さ. 東南部アフリカ共同市場(COMESA)や東アフリカ共同体(EAC)といったアフリカの主要な地域経済共同体に加盟しているケニアには、医療分野でも多くの外資企業や国際NGOが地域の拠点を構える。米国商務省によれば、COMESA域内で活動する製薬関連企業の約6割がケニアに拠点を置くという。例えば医薬品メーカーの英国グラクソ・スミスクラインやアストラゼネカ、医療機器の米国GEヘルスケアやオランダのフィリップスなどもケニアに進出しており、サブサハラアフリカにおける広域的な活動拠 … (2020年09月09日), 新型コロナが貿易に与えた影響とは(ASEAN) 新型コロナウイルスの猛威が止まりません。4月13日時点で全世界の感染者は180万人を超え、死者も11万人にのぼりました。そんな混乱のなか、アフリカ南部のザンビアで医療支援に取り組み、現地で診療所の建設にあたっていた宮地貴士氏も、緊急帰国せざるを得ない状況に。 「アフリカ医療・感染症レポート――三大感染症・顧みられない熱帯病・エボラ出血熱を知る」 新山 智基 20150325 新山 智基 編『アフリカの病・医療・障害の現場から――アフリカセミナー「目の前のアフリカ」での活動を通じて』生存学研究センター報告23,pp.68-97. 南アの医療サービスは公共・民間の2部門から構成され、人口の約8割が公共医療を、約2割が民間医療を利用している。近年では医療機器の高度化に伴い、私立病院による質の高い医療サービスのニーズも増えている。南アの医療機器市場は2013年には12億ドル規模と推定され、アフリカでは最大規模。現在は米国企業、ドイツ系企業の存在感が高い。 来日した同国の私立病院グループ、メロメッド・ホスピタルの調達責任者リダワン・ジョハディアン氏は「EUの安全基準を満たすCEマーク、または米国食品医 … 世界には、5歳の誕生日を迎えることなく亡くなる子どもが年間に540万人もいます。これは、5.8秒に1人、1日に約1万5,000人の5歳未満児が命を落としている計算に当たりますす。 この数値は、世界の高所得国における5歳未満児死亡率の平均(185人に1人)と比較すると、14倍も高い割合です。 5歳未満児の3大死亡原因は、肺炎・下痢性疾患・マラリアとなっています。 2016年に5歳未満で死亡した世界の子どもたちの3分の1は … (2020年11月09日), アジアの労務コスト比較、意外に大きい賃金水準の地域差 アフリカはいろいろな意味で、とても「大きい」のです。 まず、土地が大きい。 アフリカはユーラシアについで世界第2位の巨大大陸です。北米より南米より大きいのです。ヨーロッパ全土が3つ入る大きさです。 その上、アフリカは南北に長い。 4.hiv/aidsの問題. アフリカの医療事情は非常に深刻な状態に置かれており、2016年には5歳未満で死亡した世界の子どもたちの3分の1が、肺炎、下痢性疾患、マラリアなどの治療可能な病で亡くなっています。, さらに、妊産婦に対しても過酷な状態が続いています。国連の機関間グループIGMEが2015年の発表によれば、世界の妊産婦死亡数は年間30万3,000人であり、毎日830人の妊産婦が死亡している計算になると報告されています。そして、サハラ以南のアフリカ地域はとりわけ状況が悪く、全妊産婦死亡数のうちの66%にあたる20万1,000人が亡くなっています。, 妊娠・出産・育児(幼少期)の期間は抵抗力が弱いことも有り、命が危険にさらされやすい時期です。, 30秒で終わる簡単なアンケートに答えると、「すべての人が適切な医療を受けれる」活動している方々・団体に、本サイト運営会社のgooddo(株)から支援金として10円をお届けしています!, 設問数はたったの3問で、個人情報の入力は不要。あなたに負担はかかりません。年間50万人が参加している無料支援に、あなたも参加しませんか?, 世界には、5歳の誕生日を迎えることなく亡くなる子どもが年間に540万人もいます。これは、5.8秒に1人、1日に約1万5,000人の5歳未満児が命を落としている計算に当たりますす。, この数値は、世界の高所得国における5歳未満児死亡率の平均(185人に1人)と比較すると、14倍も高い割合です。, 5歳未満児の3大死亡原因は、肺炎・下痢性疾患・マラリアとなっています。2016年に5歳未満で死亡した世界の子どもたちの3分の1は、これらが死因となって命を落としているのです。, さらに、2015年に発表された報告書では、世界の妊産婦死亡数は年間30万3,000人であり、毎日830人の妊産婦が死亡している計算になります。, 自宅出産で助産師の付き添いがない、病院まで遠い、救急車が足りない、年月をあけない出産の繰り返し、また人手不足や医療技術の遅れから、救える命も救えない状況になってしまっているのです。, ほとんどの妊産婦死亡や障がいは、以下の「3つの手遅れ」のうち一つ以上が起こったときに発生しています。, 妊産婦死亡を減らすことは、すべての子ども、特に世界でも最貧の国々の子どもたちが、青年期に至るまで生き延び、成長できるようにするためにカギとなるものです。, 母親が亡くなれば、新生児だけでなく他の子どもたちが生き延びるチャンスも激減してしまいます。こうした状況を生み出している原因は、アフリカにおいては、患者がそもそも医療サービスにアクセスするのも難しく、不十分な医療設備や薬、医師や医療従事者の数が圧倒的に不足しているためと言われています。, そのため、アフリカの人々のなかでも弱い立場にある5歳未満の子どもや妊産婦の死亡率が非常に高くなっています。, なぜこうした問題を依然として解決できずにいるのでしょうか。その原因は、アフリカ医療の構造にあります。, 以下では、アフリカにおいては、どうして医療サービスにアクセスしにくい状況が続いているのかについて解説します。, アフリカの医療における最も重要な問題が医師・医療従事者不足していることです。アフリカの人口数に対して、圧倒的に医師・医療従事者の数が足りていません。, アフリカの国々の中には、人口1,000人当たり医師数が0.1に満たない国が多くあります。このような国々では、きちんとした医療が行き届かないことが原因で、たくさんの命が失われています。, 医療スタッフ不足が深刻なため、南部アフリカ全域において、HIV/エイズ治療の質と利用できる度合いが低下しているという報告もあり、1人の医師や医療従事者が複数の患者を診なければならない状況にあるため、医療サービスの質を確保することは非常に困難な状態です。, 医師1人あたりに対する患者数が多いことから、患者1人当たりの診察に当てられる時間はあまりに短く、具合の悪い患者は必要以上の苦痛を味わっています。, このような人材不足による危機は広く認識されていますが、現地において具体的な対策はほとんど取られていないことが現状です。, (出典:日本ユニセフ 公式サイト)(出典:総務省統計局 「世界の統計2018」,2018), アフリカは世界の中でも特に貧困率の高い地域です。そのため、医療サービスを受けたくても家計から医療費を捻出できないという人が大勢います。, そのため、ぎりぎりまで自宅で療養し、病院に運ばれてきたときには手遅れになっているということも少なくありません。医療費を用意できたとしても、家財の切り売りや借金をして用意していることが多くあります。その結果として、さらに生活が苦しくなり貧困状態が続いてしまうのです。, お金が用意できない患者は、感染しても病院へ出向くことはありません。その結果として、感染の広がりを監視する力(疫学的監視)が弱まってしまい十分な対策ができず、パンデミックが生じることもあります。, 緊急を要する場合であっても、緊急医療を提供できる病院はほとんどありません。都心部から離れれば離れるほど、病院の数は少なくなり、病院をはじめとする医療機関が全く存在していない地域もあります。, 道路などの交通インフラが整備されていないので、救急車のようなインフラも整備されていません。こうした状況では、都市部以外に住む人々が医療サービスにアクセスすることがそもそも困難な状態です。, 現在、アフリカでは十分な医療設備が整っている病院は都市部にしかなく、治療を受けたいと希望する人が、十分な医療サービスを受けることが難しい状態となっています。, アフリカにおいては、基本的に医療の質が高くないのが現実です。アフリカの都市部における医療レベルは、アフリカにあっては高レベルと言えるかもしれませんが、それでも日本や欧米諸国のような医療を提供することはできていません。, アフリカで暮らす貧困層・中間層の人々の多くは、医療資源の足りない公的病院でしか診療を受けることができず、たとえ満足な治療が受けられないと知っていても、その病院で治療を受けるほかありません。, 質の良い医療を受けようと思った場合には、都市部の私立病院に行かなければなりませんが、私立病院は治療費が高額となるためほとんどが富裕層向けとなっているのが現状です。, それでは、アフリカで多くの人が治療を受けられるようにするためにはどのような支援が必要なのでしょうか。, 現在のアフリカでは、医師・医療従事者の数はともに足りていません。医師や医療従事者を育成するには、ノウハウも資金も足りていないのが現状です。, アフリカで多くの人が医療サービスを受診することができるようにするためには、医師・医療従事者を育成し、増やす必要があります。, アフリカでは現在も、干ばつや紛争を背景とした大規模な食料危機が頻発しています。何百万人もの子どもたちが、栄養不良や感染症などで命の危険にさらされています。, こうした問題を解決するためには、食糧支援が必要です。食糧支援を十分に行うことができれば、子どもの栄養状態も良くなります。, 十分な食料がアフリカの子どもたちに行き渡るようになれば、栄養問題も同時に解決可能です。, 2017年時点では、世界全体でおよそ22億人の人たちが、安全に管理された飲み水を使用することができずにいます。こうした人たちのうち、1億4,400万人は湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用している状態です。, そしてアフリカの子どもたちの多くは、池や川、野ざらしの井戸など飲用に適さない水源に頼るしかなく、ようやく水源にたどり着いたとしても、その水は多くの場合、泥や細菌、動物のふん尿などが混じっており、感染症を引き起こす可能性がある水です。, 配水管からひかれた水や公共の蛇口、掘り抜き井戸等を飲用水源として利用できないため、池や川から汲んできた水を飲用し、料理や手洗いにも使って生活しています。, 世界では7億8,500万人が、限定的な飲み水、改善されていない水源、あるいは地表水を利用していますが、その10人に9人は、サハラ以南アフリカ(4億人)だとされています。, 問題は飲み水だけでなく、衛生環境の改善も必要です。2017年、世界では42億人が安全に管理された衛生施設(トイレ)を使うことができず、30億人が基本的な手洗い施設のない暮らしをしています。, 世界の人口の約8人に1人にあたる8億9,200万人が屋外排せつをしており。また、安全な水やトイレの利用の面において、農村部と都市部で著しい格差が生じ続けているのが現状です。, 汚れた水を主原因とする下痢で命を落とす乳幼児は、年間30万人、毎日800人以上にものぼるなど深刻な状態です。子どもたちは下痢による脱水症をくり返すうち、慢性的な栄養不良に陥り、他の病気にもかかりやすくなります。, さらに、手に入る水の量が少ないので、身体や生活環境を清潔に保てなくなると、子どもたちは肺炎など、様々な病気に感染しやすくなるのです。, 清潔な水と衛生管理の問題は、アフリカの子どもたちにとっては死活問題です。この問題を解決するためには、井戸などをきちんと管理し、衛生的な水を確保することに務めるとともに、継続して水と健康の関わりに関する知識を啓発していかなければなりません。, 予防可能な病気による子どもの死亡をなくすためには、妊娠中および出産時の技術を有する保健専門家へのアクセス、予防接種、母乳育児や安価な薬などの命を守る支援を行うことが大切です。そして、世界の最も貧しい地域の人々が手にできていない安全な水と衛生的な環境へのアクセスも同時に必要となります。, そこで、数多くの団体がアフリカの子どもたちを支援しています。こうした活動団体に寄付や募金することを通じて、私たちもアフリカの子どもたちを救うことができます。, 継続寄付では、一定額の寄付金を定期的に支払う方法です。継続振り込みで寄付を行う場合、自動引落やクレジットカードからの支払いとなります。, アフリカ地域の生活が豊かとなるためには、まだまだ支援が必要です。そのため、少額であっても毎月寄付するだけで、アフリカの医療に関する課題を克服するための大きな一歩となるはずです。, 寄付額をどの程度にするかも基本的に自分で設定することができますし、解約することももちろん可能です。, 都度の寄付は、自分の都合の良い時に、自由な金額を寄付することができます。定額で毎月寄付することは難しい人、あるいは、まずはお試しで寄付してみたいという人には都度寄付がおすすめです。, 自分の好きなタイミングで寄付ができるので、寄付者の負担となることもほとんどありません。, クラウドファンディングでは、ある団体が事業やプロジェクトを立ち上げ、それを支援するというかたちをとります。, 支援者が出資したお金を元手として現地で活動が行われます。現地での活動後には、提供した資金の額に応じて、何らかのお礼や物品が送られることもあります。, 寄付をすることで社会に貢献したいと考えている人の活動を後押しするために、一定の法人に寄付をした人には税制上の優遇が受けられる制度があります。, ただし、寄付金控除の対象とできるのは、総所得金額等の40%までとなり、自分で確定申告を行う必要があります。, 確定申告の手続きは非常に簡単で、寄付した団体によって発行される領収書を確定申告書類に添付して税務署に申告するだけです。確定申告をすることで、税金の還付を受けることができます。, 例えば安全な水を確保するための井戸を作るための費用となったり、衛生的なトイレが使えるようにしたり、妊産婦が安心して赤ちゃんを産めるように助産院を作ったりします。, マラリアからアフリカの人々を守るために、蚊帳の購入費用に充てられることもあります。物品の購入費用だけでなく、肺炎にかかった子どもの治療をするための抗生物質の購入代金に充てられたり、下痢による脱水症から命を守ることのできる経口補水塩の購入代金に充てられます。, 寄付という行為がこのような活動に結びつくことで、多くのアフリカの人々を救うことが可能となるのです。, サハラ以南のアフリカでは、満足な医療サービスが受けられないために、本来は助かるはず病気により多くの人の命が奪われています。そのために国際機関や支援団体による支援活動が行われていますが、すべての人が医療にアクセスできるようになるには私たちの寄付が必要です。, まずはアフリカの医療事情を知り、私たちが無理なく始められることから支援を行ってみてはいかがでしょうか。, グループメディア:BITDAYS | DELIGHTmedia | GANMA!ニュース, アフリカにおけるUHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)実現に向けた日本の取組みとは?. 榎泰邦 中近東アフリカ局長演説. 平成28年度はcicornでは3件の研修を受入れ、アフリカ15ヵ国を含む合計19ヵ国、32名の研修員が長崎を訪問。長崎を中心に日本の保健医療の状況、サービス提供の体制などを学び、祖国での保健医療状況の改善に力を尽くすために戻っています。 課題別研修 万人当たりの死亡数 ※ "アフリカ版置き薬"でアフリカの人々に健康を届ける「AfriMedico(アフリメディコ)」町井さんのプレゼンテーションを2回シリーズでお届けします。AfriMedicoは「カタパルト」- 社会起業家特集 - の ベストプレゼンターに輝きました! アフリカの保健・医療―残された課題と21世紀における展望 19 えこれらの国々の衛生環境,医 療体制,住 民の栄養状態 はhiv/aids患 者以外の人々への結核感染の拡大を助長し ていることから患者数の増加に歯止めをかけることは困 難と思われる。 (2020年04月15日), 部分的ロックダウンで回復基調が頓挫(ドイツ) インフラの整備は経済活動が円滑に行われるための基礎、前提であり、アフリカ開発においてもっとも大きな努力とリソースが注がれている分野でもあります。国際開発金融機関だけでなく、jicaの円借款、無償支援やjbicの投融資の多くの部分はインフラ整備に向けられています。 アフリカでは、そもそもの医療環境が不足している現状があります。 医療人材、医療機器、医薬品、運営費の不足といった課題により、病気になってしまったら、そのまま治療を受けられずに亡くなってしまう子供が多く存在します。 5.医療保険制度の不備 今回はこの中でも最も私自身が興味のある「1.医療資源の不足」に関して述べてみたいと思います。